今回ご紹介するのは、英語の絵本ではなくて、日本語に翻訳された絵本です。
書店で良さげな日本語訳の絵本をみつけたものの、調べてみたら英語版の発売が2018年2月6日。まだまだ先です。
だけどとっても素敵なお話で、私自身、そんなに先まで黙っていられそうにもありません(笑)。
なので「英語」ってくくりからははずれてしまうんですが「日本語でもいいよ♪」って方は、ぜひぜひチェックしてみて下さいませ。
猫好きにオススメの絵本「サイモンは、ねこである。」
あらすじ
「こんにちは。ぼく、サイモンです。ぼくたち、にてますね」
そうネコのサイモンが問いかけた相手は、ライオン、チーター、ピューマにクロヒョウ、そしてトラ。
だけどみんなは、どこが似てるんだと言わんばかりに大笑い。ひとりずつ、ここが違う、あそこが違うとサイモンに言ってきかせます。
似ているとばかり思っていたサイモンはしょんぼり。
だけど、みんなの特徴をよくよく見ていくと……。
英語
英語版を見てないんで、どんな英語なのかわかりませぬ(笑)
わかっているのはタイトルだけ。
日本語タイトルは「サイモンは、ねこである。」となっているのにたいして、英語だと「I AM A CAT」になっています。
I am a Cat と聞くと、まっさきに夏目漱石さんの「吾輩は猫である」を思い出してしまうんですが、もちろんそれとはまったく関係ありません。
感想
とにかくイラストのセンスが抜群にいいのです。
「サイモンは、ねこである。」というタイトルも、思慮深いネコの登場を予感させて上手いな、と思うのですが、それよりも何よりも私が一番にひかれたのがイラストでした。
作者のガリア・バーンスタインさんはイスラエルで生まれ育った方で現在はニューヨークを拠点に活動をしています。
公式サイトを見る限りでは、イラストレーターの仕事がメインのようで「なるほど。だからこそのこのクオリティか」とひとり納得してしまいました。
Amazon.co.jpのカスタマーレビューにも「子ども部屋に飾りたくなるほど美しく、微笑ましい」との書き込みがありましたが、それほどに動物たちが表情豊かで味わいがあります。
バーンスタインさんのTwitterによれば、2歳の時から動物たちを描いているそうです。
もちろん物語だってとっても素敵です。
ネコを飼っている人ならば、一度は
「小っちゃいのに、トラみたいな歩き方してる」
って思ったことはないでしょうか。ゴロゴロ、スリスリするペットのネコなのに、ときおり見せる野生の風格。
きっとネコのサイモンも、ライオンたちと一緒だぞ!と思ったに違いありません。
あまりに王道のストーリー展開だったので、私なんぞは「実は古典的名作なのでは?」と思ってしまったほどです。
それほどに物語はこなれていてムリがなく、更にそこに魅力的なイラストが加わって。
言うことなしの名作です。
ネコ好きの方はぜひとも書店で一度手にとってみて下さい。サイモンの、そしてネコ科の仲間たちの個性にほっこりすること間違いなしです。